「会社から突然解雇された」,「遅くまで残業しているのに残業代が支払われたことがない」,「会社で仕事中に怪我を負って労災がおりたが,慰謝料などは請求できないのか?」,「セクハラ・パワハラにあっているが,どうしたらよいか?」など,会社に勤めている方にとって,会社とのトラブルが発生した場合に,どこに相談にしたらよいか,どのように対処したらよいか悩まれる方も多いと思います。特に,会社とのトラブルは,生活の支えを失うことにもなりかねないので,お早めにご相談されることをお薦めします。
ここでは,労働に関する問題について簡単に解説します。
例えば,会社が労働者の安全配慮義務を欠いて労働災害が発生した場合,労働者には様々な損害が発生します。ところが,死亡事故や重い後遺障害が残る事故の場合,労災保険により保険給付がなされていても,労災保険ではカバーされない慰謝料が発生することがあります。この労災保険でカバーされない部分については,会社に対し,別途民事上の損害賠償を求めていく必要があります。
解雇については,その有効性は法律や判例法理で規制されており,解雇が有効と認められるためには,その要件を満たす必要があります。解雇予告がなされていた,または解雇予告手当が支払われたからといって,解雇が常に有効となるわけではありません。そして,解雇が無効であれば,会社に対して,従業員としての地位の確認や未払いの賃金の支払いを求めていくことができます。